🌟サラブレッドの走り方の基本
サラブレッドが最も効率よく速く走るためにはどうすれば良いか?
まず、押さえておきたいのが、馬は、前脚でバランスをとりつつ、後ろ脚でスピードの推進力を生み出して走ります。
次に覚えておきたいのがサラブレッドの走り方は2つあると言う事です。
「交叉襲歩(こうさしゅうほ)」と「回転襲歩(かいてんしゅうほ)」の2つです。
どのようにサラブレッドはこの2つを使い分けているのでしょうか?
✨回転襲歩
まず、馬はスタートしてから10数秒ほど①後ろ左脚②後ろ右脚③右前脚④左前脚の順に着地する事で脚を回転するように走ります。
この走法をスタート直後にするのは「加速力」をつけるのにぴったりだからです。
しかしこれを続けると脚が疲れて、安定した走りを続ける事ができません。
回転襲歩をずっと続けていたらとてもゴールまでスタミナが持ちません。そこでスタートダッシュがついたら交叉襲歩へと移行します
🐴交叉襲歩
サラブレッドは加速した後①左後ろ脚②右後ろ脚③左前脚そして最後に④右前脚の順で脚を交叉させるようにして走ります。これが交叉襲歩です。
交叉襲歩はブレずに安定して長く走る為に不可欠です。
🌟よく耳にする手前を変えるとは?
よく「ここで手前を変えずに走ってしまったのが最後響きましたね」とかレース後の解説とかで書いてあるのを見たことがあると思います。
交叉襲歩で走っているときに右前脚を先に地面に着地する走りを「右手前」左前脚を先に着地するときは「左手前」と言います。
手前を変えるとは右手前から左手前に変える、もしくはその逆の事をすることです。
✨手前を変える変えるのが苦手だったオグリキャップ
誰しもが知る名馬オグリキャップ。しかし彼はこの「手前を変える」事が非常に苦手でした。
後述しますが手前を上手く変える事ができないのは、大きなウィークポイントになります。
オグリキャップも手前を上手く変える事ができていたら、もっと素晴らしい競走成績を残せたのではないでしょうか。
🐴何故手前を変える必要があるのか?
サラブレッドはどちらかの手前で走ります。右手前にあるときは右前脚が左前脚に遅れて蹴り上げることになります。その分右前脚で体重を支え事になります。
サラブレッドは手前を替えなくても走り続ける事はできます。
しかしレース中では次の2つの理由で手前を変える必要があります。①方向転換②同じ手前で走り続けることによる負担の軽減です。
①方向転換でわかりやすいのはコーナーを曲がるる時です。カーブでは重心が内側にないとうまく回ることはできません。外側に重心があれば内ラチから離れて行ってしまいます。
例えば左回りの東京競馬場、中京競馬場であれば、コーナーを曲がるときは左手前にしている方が走りやすくなります。
②またどちらか片方の手前で走り続ければ、一方の前脚に負担がかかり続けるので疲労が蓄積します。
大抵の場合、最終コーナーから直線に入るときに手前を替えるのは、片方の脚だけに疲労を蓄積させない事により、ゴールまでの直線でトップスピードで駆け抜けるためです。
しかし、手前を変える時には問題点も生じます。
手前を変えると一瞬「回転襲歩」の走り方になります。つまり手前を替えると脚の動かし方が変わるので負担は大きくなりがちです。
特に3コーナーから直線にかけてはスピードもあがっていくなかで手前を替えるので、バランスを崩して故障のきっかけとなる事もあります。
🐴アーモンドアイの手前の変え方
しかし手前を上手く変える事ができるサラブレッドはよりスムーズに速く走る事ができるので、大レースで勝つにはどうしても必要になります。
従って競馬予想をされる方は、手前を変える事が上手いか苦手かを過去のレースなどから調べて見ると役立つかもしれません。
あの名牝アーモンドアイの手前の変え方も有名です。特にアーモンドアイは●直線前のコーナー●直線に入ってから2回!の計3回手前を変えていたことがあります。