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🌟歴代最強馬はサイレンススズカディープインパクト

この話題はきっと永遠に結論が出ることはない、と云うかこの問題に限らず「競馬」に絶対的に正しい理論や見解はないと思います。

という事でここからは個人的な見解になります。もちろん僕はサイレンススズカ派なので「サイレンススズカ」です

ただあまり「歴代最強馬」はどちらか?というニュアンスとは違う様な気がしてます。


サイレンススズカが最も高いパフォーマンスを見せたのは1800m戦の「毎日王冠」2000m戦の「金鯱賞」です。

そして本格化した後すぐにこの世を去ってしまったので、対象レースはこの2レースだけになります。

一方のディーブインパクトは2000mから3200mまで幅広く、ほぼ全てのレースで高いパフォーマンスを見せました。

この点においては、まずディープインパクトに歴代最強馬の軍配が上がるのは間違いありません。

しかしこの歴代最強馬決定戦コーナーでの趣旨はサラブレッドとしてどこまでの能力を最大限発揮したか?の優劣をつける事です。

なのでディープインパクト派のファンには申し訳ありませんがw1800m.2000m(どちらも同程度の距離として扱います)限定で検証していきます。

✨ディープインパクト弥生賞·サイレンススズカ金鯱賞 ラップタイム比較

まずはディープインパクトの弥生賞を映像でご紹介します。

サイレンススズカと同様に余力を残しての圧勝ですね

弥生賞での前半1400m付近まではダイワキングコンのラップです。そしてディープインパクトは、このレースでラスト600mは34.1秒でゴールしました。

この事からディープインパクトは前半1400mは平均「12.3秒」で無理せず後方に待機してスタミナを温存して、ラスト600mを平均「11.3秒」と一気に急加速して豪快に差し切った事が判ります

一方のサイレンススズカの金鯱賞を見ていきましょう

同じ武豊騎手を鞍上に迎えますが、ディープインパクトとは真逆のレース運びをします。

では先ほどの弥生賞とこの金鯱賞のレースのラップタイムを比較してみましょう。

金鯱賞でのサイレンススズカの前半1400mの平均ラップタイムは「11.6秒」と強烈な速さのペースで先頭を走りった事が判ります。

ラスト600mの平均が「12.1秒」でペースが落ちているのでバテたのかな?と感じる方もいらっしゃると思います。

しかし、ディープインパクトと同様にレース映像をみて頂くと、あまりの楽勝で最後は流しただけなので、その気になれば「11秒」台前半でまとめる事も十分可能だったことが判ると思います。

🐴ディープインパクトイクイノックスの豪快な末脚は、相手が「常識的な」G1馬の時に鮮やかに炸裂する!

常識的には、このサイレンススズカの様な無謀なペースで前半飛ばすと一流馬でも大体ラスト600m平均は「13.0秒」を大きく超えて場合によっては「14〜16秒程」にバテてスピードが落ちます。

だからこそ、ディープインパクトの様な一流馬がG1レースで、後方から豪快な末脚を炸裂させて圧勝する事が出来るのです。

ディープインパクトの前半1400m「12.3秒」→ラスト600m「11.3秒」の様に「前半無理せず」走り「後半に急加速」する事は近年の超一流G1ホースが得意とするところなのです。

ちなみにこの「急加速」を得意としていた代表的名馬が、このディープインパクトやイクイノックスです。

そして一般的に、とても速い走破タイムのレースだったとしたら、ディープやイクイノックスの様に、前半じっくりためて、後半一気に加速して勝つ「緩急をつけた」走りよりも「常に一定の速いペースを継続」した走りの方がかなり難しいです。

また、前半◯秒無理すると後半は◯秒くらいバテるかというのはこちらのページをご参照ください。

しかしここでは敢えて、どちらに優劣をつけることをせずに、ディープインパクトの「皐月賞」とサイレンススズカの「毎日王冠」を比較してみましょう。

🌟ディープインパクトの皐月賞·サイレンススズカの毎日王冠を比較

まずはディープインパクトの皐月賞をご覧ください。

ディープインパクトはこのレースで前半1400mを平均「12.2秒」でじっくり後方待機します。そしてラスト600mを平均「11.3秒」の強烈な末脚を爆発させて圧勝しました。


次にサイレンススズカの毎日王冠を見ていきましょう。

サイレンススズカはこの毎日王冠で(この日の東京競馬場は開幕週にも関わらずとても時計のかかる厳しい芝コンディションでした)。

しかし前半1400mを平均「11.6」秒で先頭を走り続け、後半ラスト600mを平均「11.7秒」と全くスピードを落とすことなく、楽々と余裕残しでゴールしました。


ディープインパクトの皐月賞とサイレンススズカの毎日王冠のラップも比較してみます

皐月賞と毎日王冠のラップタイム比較は下記の通りです

ちなみにサイレンススズカのラスト200mは「12.1秒」と仮定しました。サイレンススズカの手応えを見る限りではあと200mあってもスピードを落とすことはないと判断したためです。

仮にあの怪物エルコンドルパサーがもっと凄いサラブレッドであって、ゴール前サイレンススズカに迫る事が可能であったら、逆にサイレンススズカが「11秒台」のラップで再加速して突き放したと思います。

✨ディープインパクトはサイレンススズカに勝つことができたか?(歴代最強馬論争と少しづつズレる議論)

毎日王冠を2000mに換算した推定タイムは「1:57.0」になります。当然、芝コースのコンディションや府中と中山コースも全く違いますし「1.57.0」というタイム自体にはそれ程意味はないです。

しかし、この毎日王冠にディープインパクトが仮に出走したとして、サイレンススズカの後方から豪脚で差し切ることは非常に困難だと僕は結論づけます。

ディープインパクトは恐らくサイレンススズカの影を踏むことも出来なかったと思われます(グラスワンダーエルコンドルパサー同様に)。

もしディープインパクトがサイレンススズカを負かせるとしたら次の戦法しかないと思います。

スタート直後からサイレンススズカと先頭を並走して、最後の直線で更に急加速して、サイレンススズカよりも高い瞬発力を発揮してねじ伏せるという戦法です。


サイレンススズカの項でお伝えした通り、仮に可能なのであれば、競馬では常に「ゴールに最も近い先頭」を走る事が一番有利です。当たり前ですね。

しかしディープインパクトにその様なレース運びが出来たかというと「出来ない」とかなり自信を持って言えます。

何故か?答えは簡単です、実際にディープインパクトに武豊騎手はそのようなレース運びをさせた事が無いからです。

当たり前です、どんなに高い能力を持つ名馬でも、常識的にそんなレースをしたらサラブレッドの能力の限界をオーバーしてしまい「負ける」からです。

もし可能なのであればどの騎手がどの馬に乗ってもそうするはずです、しかしそんな事する騎手は当然いません。

何故サイレンススズカにだけは、その様なサラブレッドの限界をオーバーしてしまいかねないレースをさせたのか?

「サイレンススズカだけ」はサラブレッドの能力の範疇を超えた、規格外の馬だったからという事だと思います。

🐴結論:サイレンススズカだけはサラブレッドの領域を超えている

サイレンススズカをディープインパクトが差し切る、もしくは道中無理をして早めに動いて摑まえる事は非常に難しいです。

エルコンドルパサーが毎日王冠で敢えて負けを承知で無理をせず、自分の走りに徹して2着を確保したのも当然です。

武豊騎手も恐らく毎日王冠にエルコンドルパサーに騎乗していたら同じ様にしたと思います。

サイレンススズカの方が「歴代最強馬」だと言うよりも「サイレンススズカ」はディープインパクトを含めた多くの名サラブレッドとは別の次元の生き物と云うのが個人的には適切かと思います。

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