🐴イクイノックスの強さは歴代最強馬と呼ぶにふさわしいか?!
今世紀に入り20年ほどの月日が流れ、多くの名馬が現れては去っていきました。
競馬界の評価通り、イクイノックスの強さはその中でも群を抜いていることに異論を挟む余地はなさそうです。
僕がイクイノックスが凄いなぁと1番感じた点は「瞬発力」だと思います。言い換えるとルメールが「Goサイン」を出してからトップスピードに到達するまでの速さです。
もう一つは、その能力をどの相手でもどのレースでも安定して発揮できるところです。
🌟ドバイシーマクラシック(G1)
別ページでも書きましたが海外でのレースと日本のG1レースを単純比較できません。
なので純粋にその馬がどれだけ強いかは僕自身はこのレースだけでは判断できかねます。
しかしながら世界の競馬界が、このレースの結果を受けてイクイノックスに高いレーディングを与えたので、見た目通りの強いレース内容だったのだと思います。
しかし、時代こそ違え、エルコンドルパサーがもう既に1999年に「134」ポンドというイクイノックスの「135」ポンドとほぼ同程度の評価を得ています。
🌟ジャパンカップ(G1)
しかしながら、やはり一競馬ファンである以上自分なりの考えで納得しないとやっぱり気持ちが悪いものなので改めてイクイノックスと言う馬の強さがどれだけのものか検証してみました。
まず最初にお伝えしておきたいのは「どのレースも」ハイパフォーマンスを出すところはイクイノックスの凄さだと感じます。
ここまで見てて負ける気がしないサラブレッドはなかなかいませんよね。ではジャパンカップから見ていきましょう。
表に緑の塗りつぶしがしてあるスタートから200m刻みの通過タイムは「2000m通過まで」は、単騎大逃げを打ったパンサラッサのみが刻んだタイムです。
大きく離れた2番手にいたタイトルホルダーは正確には判らないですが1000m通過59〜60秒くらいだったのでは···と思います。
ただ1頭明らかに暴走気味だった「パンサラッサ」にフォーカスを当てて、レースの流れを捉えると完全にこのジャパンカップを見誤る様な気がします。
まともに先頭を走った「タイトルホルダー」の作った流れのレースという風に置き換えて見るとどう見えるでしょうか?
このジャパンカップの一般的な見解は、ハイペースの流れの中、3番手という厳しい位置取りをしていたにも関わらず、後続を直線で逆に突き放すイクイノックスの強いレースという事になっています。
でもタイトルホルダーが逃げて1000m通過が59.5〜60秒だったと見なせば、これ普通に平均ペースのレースです。
むしろタイトルホルダーの後ろにつけていたイクイノックスが、持ち前の「瞬発力」で直線で急加速して圧勝劇を披露するのには丁度よかったレース展開だったのかな····と感じました。
ということで厳しい条件で圧勝した訳ではなさそうなので、僕個人的にはこのジャパンカップを観るだけでは「歴代最強馬」と断言できないと思います。
ただし2着の三冠牝馬リバティアイランド、5着のドゥデュースに対しては圧倒的な力の差を見せつけたので、もちろん強くないという訳ではないです。
2023年天皇賞・秋(G1)での大レコード勝ちについては?
凄まじいレコードタイムで圧勝したイクイノックスはどうなんだ?との声がきこえてきそうです。
↑がラップタイムです。この日は皆さんご存知の通りかなり時計が出る芝コースでした。
でもだからこのくらいの時計は出るでしょ?··みたいなムチャは言いませんw例えコンディションが良くても普通に考えて1.55.2は超優秀なタイムです。
ただここでの論点はイクイノックスが強いかどうかではなく「歴代最強馬か?」という高い次元での話です。
とするとこのレースは上位4頭が1.55秒台でゴールしてました。なので4頭全て歴代最強級だったのか?と聞かれると恐らく殆どの方は「NO」と答えるはずです。
この日の時計が出やすい云々よりも「イクイノックスだけ」1.55.2秒で2着以下は全て1.56秒台であれば僕でも彼に違う評価をしてます。
もちろん、イクイノックスが更に本気を出して1.54秒台前半位の時計を叩きだせる可能性がないわけではないと思いますが。
やはり想像だけではなかなか··といったのが僕の印象です。サイレンススズカに関しても天皇賞・秋の仮想タイムなどのお話しはしてます。
しかし基本的には毎日王冠のレースを基に歴代最強馬説をお話ししています。
と言うより「タラレバの世界」で強さを語るとすれば、僕的にはより一層サイレンススズカに軍配が上がると思っています。
🐴2022年 天皇賞·秋(G1)
さらに、これは2022年の方の天皇賞·秋ですが、ここでもパンサラッサは大逃げしますが、最後の最後まで直線粘り、負けてなお強しのレースを見せます。
パンサラッサが素晴らしかったとはいえ、逆にそこまで厳しい競馬をするパンサラッサを見ながら、後方でゆったりと待機していた割にはゴール前かろうじて捉えた··という感じでした。
イクイノックスもまだ本格化前ではありましたがこのレースでゴール前パンサラッサに迫ったのはイクイノックスだけではなかったのです。
もし仮にイクイノックスただ1頭だけがゴール直前で差し切ったのならまた印象が違ったと思います。
しかしパンサラッサはあそこまで厳しい逃げを打ったのに、ゴール前に襲いかかる馬はイクイノックスだけではありませんでした。
そこが今ひとつインパクトに欠ける印象を僕に与えました。と言う事で一旦話を変えますw下記文章をご覧頂けますと嬉しいです。
★このレースで最も忘れられないトピックスはテレビ実況の方から、パンサラッサが大逃げした時「令和のツインターボ」とのフレーズが出たことです!
この天皇賞·秋という舞台で、海外G1級の馬がハイペースで飛ばしていた時点で、僕は正直、実況の方が「令和のサイレンススズカ」みたいなセリフを言うのでは··とかなり心配してましたw
実況の方も「それはサイレンススズカに失礼だ」と感じたのか、それとも僕のような「サイレンススズカ信者w」からのクレームを危惧したか、事情は存じ上げません。
しかし何かしらかのお気遣いがあった事は間違いないと思います。普通、誰でもあぁいう状況を目の当たりにしたら「サイレンススズカ」の事が一瞬頭によぎるからです。
次いでにその「ツインターボ」についてもwせっかくだから触れてみます。この馬はみんなに愛されていました。よろしければリング先からどうぞ!
✨イクイノックスにはもっと壮大な使命がある!
イクイノックスは2000年代の日本馬では最強だったと思います。でもサイレンススズカと違う点は「こういう強い日本馬は今後続々とでてくるだろうな」と思ってしまうところです。
唯一無二のサラブレッドというイメージは個人的には湧きませんでした。でも素晴らしい馬です!
むしろイクイノックスにかかる期待は種牡馬として大成功を納め、サンデーサイレンス→ブラックタイド→キタサンブラックと受け継がれる血を絶やさず後世に繋げることです!サイレンススズカの無念を是非イクイノックスに託したいです。