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🐴元祖伝説のG2と言われた阪神大賞典でのナリタブライアンだが···

結果から先にお伝えするとナリタブライアンはこのレースで直線マヤノトップガンとの壮絶な叩き合いを制して勝利します。

当時は「ナリタブライアンの復活」として伝説のG2というフレーズが使われました。

毎回思いますが、この「春眠」さんのYouTubeチャンネルは素晴らしいものばかりです!

レース後はとにかく強いナリタブライアンが帰ってきた!とファンは熱狂し感動しました。しかし田原騎手のレース後の非常に感じの悪いコメント(ここでは差し控えます)を知ったファンは敢えて耳を塞いていました(恐らく)

しかし田原騎手のコメントがなくても、みんなの知っているナリタブライアンならば、強敵マヤノトップガン相手といえども本来なら圧勝できる能力があったはずです。

そして復活を再証明してくれる姿を心待ちに天皇賞・春を迎えます。

🌟天皇賞・春サクラローレルに完敗

この天皇賞・春はかなりレース前から盛り上がってました。そしてまたマヤノトップガンとの一騎打ちだろうと、そしてナリタブライアンが勝利すると信じて。僕も淀、京都競馬場へ観戦しに行きました。

サクラローレルは凄い強かったが··

レースは2頭のマッチレースと誰しも考えていたので最終コーナーでマヤノトップガンの手応えが怪しくなり、ブライアンが先頭に立つと、勝利を確信したファンからものすごい歓声が上がりました。

しかし次の瞬間、ファンは絶望感に浸ることになりました。まさかのサクラローレルが楽々とナリタブライアンを交わして勝利したんです。ゴールするのを待たずに横山典騎手がガッツポーズをしたのは今でも忘れません。

淀に悲鳴が上がり「サクラローレル!お前なんかよりブライアンの方が強いって事を宝塚記念で証明してやるからそれまで待ってろ!」と罵声をあげた人もいました。

でもサクラローレルはその後、かなり強い馬になったので、輝きを失っていたブライアンでは敵わなかったのはやむを得なかったかもしれません。

✨歴代最強級アイドルホースから悲運の名馬へ···

ナリタブライアンにトドメを刺すように、これは噂のレベルの話ですが「馬主名義が変わった」との憶測がありました。理由は色々ありましたがオーナーの懐事情だとか何とか色々です。

それが単にゴシップで終わらなかったのは謎の高松宮杯出走です。距離1200mの同レースにナリタブライアンが出走するというのは誰が考えてもおかしな選択でした。ファンからは非難の声かあがりましたが、結局出走に至ります。

これが彼のラストランになりました

結果はフラワーパークの勝利となり、ナリタブライアンの見せ場はありませんでした。さらに残念な事に故障を再度発生し、引退となりました。

国民的アイドルホース:ナリタブライアンの最後は、同じくアイドルホースであったオグリキャップとは真逆の幕を閉じました。

🐴兄ビワハヤヒデとの実現しなかった兄弟対決

ここでやはり避けて通れないのが、これまた名馬である兄ビワハヤヒデとのどちらが強いか論です。大体8割位のホースマンがナリタブライアンを上としていたような気がします。

馬体診断の第一人者である岡田繁幸さんもナリタブライアンの馬体、筋肉の質、走りっぷりを絶賛していました。

一方、明確に言葉には出していませんが、僕の尊敬する岡部騎手も何となく「ビワハヤヒデ」でブライアンを負かす自信があるようでした。もちろん彼にはそれ以前に「シンボリルドルフ」という絶対的存在の馬がいましたが(笑)

ただやはり僕も単勝馬券を買うときは、同じ断然1番人気の時も、正直ビワハヤヒデの方が安心してみていられました。でもやはりアイドルホースとしては断然ブライアンの方が上でしたけど。

🌟ナリタブライアンにさらに追い討ちをかける厳しい競馬の世界

後味の悪い現役生活を終えたナリタブライアンですが、やはり絶頂期の実力はみとめられていたので種牡馬として期待され、スタッドインしました。

僕もとにかくブライアンの牡馬の一口馬主になりたかったのですが、やはり同じ事を考えているファンは多く、どの馬も即「満口」状態で何とか厳しい抽選を突破して「マーチンミユキの98(馬名はブライアンマーチ)」というナリタブライアン産駒の牡馬に出資ができて大喜びしたのを覚えています。

ちなみに僕の出資したブライアンマーチですが未勝利で終わったと思いますが、何と新馬戦ではシンコウラブリイの仔で父ブライアンズタイムという良血馬「トレジャー」G1ホースで種牡馬としても成功したマンハッタンカフェに続く3番人気だったんです!ま、それだけですけどねw

ナリタブライアンの悲劇は一言で言うと、産駒をほとんど残す事無く、早逝してしまった事に尽きます。

僕は種牡馬の日々の管理について詳しくないので判らないですが、現役を華々しい活躍をして種牡馬になった途端にこの世を去るといったケースが非常に多いイメージがあります。ですが種付け頭数が多い人気種牡馬の寿命が短いといった医学的根拠はないそうです。

どの活躍馬もそうですが特にナリタブライアンは産駒を多く送り出して何とか血脈を繋げてほしかったです。ちなみにナリタブライアンは血統表で見ると「アウトブリード」になります。

血統表コーナーでも書きましたが僕はアウトブリード肯定派です。その一番大きな理由は近親度合いがインブリード馬に比べて低いので、交配する繁殖牝馬の選択肢が広がるからです。これはサラブレッドの世界でかなり重要だと思います。

僕の好きな名馬エルコンドルパサーはかなりきついインブリードの配合です。奇しくもナリタブライアン同様早逝してしまいましたが、正直交配相手のセレクトが難しいと云う点で、種牡馬としてはかなり苦しいだろうなぁと思ってました。

そういった面でもナリタブライアンには、かなり期待できたと思うので非常に残念ですがやはりこれも厳しい競馬の世界ということになります。

✨それでもナリタブライアンは永遠の歴代最強級アイドルホース!

とにかく運命の魔物に襲われた不遇な名馬でしたが、オグリキャップも血脈を残せなかった点では同じです。そしてオグリも「ナリタブライアン」も永遠に国民的アイドルホースであり続ける事は変わりません。

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