🐴藤沢和雄氏の競馬哲学集大成!
タイトルの通り素晴らしい馬であったのもありますが、僕の大好きだった、藤澤和雄先生の集大成と言えるサラブレッドだからセレクトしました。
🌟藤澤和雄氏のサラブレッド育成論
今の若いファンの方は藤澤和雄元調教師の存在は「重鎮」といったイメージではないでしょうか。藤澤和雄氏は、どの馬も慌てずじっくりと馬を育てる事で有名でしたよね。無理に速い時計を出さない馬なりの最終追い切り。また、無理に焦ってダービー出走にこぎつけたりしない。今ではそんな藤澤和雄氏の背中をみて若い調教師は日々頑張っていると思います。
✨スティンガーなど多くの藤澤バッシングにも動ぜす
しかしそんな彼も90年代に若手調教師としてシンコウラブリイ等を輩出して台頭します。
ついには連続してリーディングトップ調教師の座についた頃には栗東を中心としたベテラントレーナーからバッシングめいた視線を浴びました。
印象に残っているのは桜花賞に休み明けぶっつけで挑んだ一番人気「スティンガー」です。
周囲から「休み明けで一番人気で勝とうなんて」とほうぼうから非難をうけます。しかし藤澤氏は「海外では別に珍しいことではない」と意に介しませんでした。
🐴藤澤和「哲学」の集大成:タイキシャトル
やはりどの世界も「出る杭は打たれる」ので従来通りのハードな最終追い切りでレースに挑む事を是とする人からはあまり面白くなかったのかなぁと思います。
結果、スティンガーは惨敗しました。しかし藤澤氏自分のスタイルを゙変える事なく信念を貫き通しました。そんな藤澤氏の競馬哲学の集大成がタイキシャトルです。
🌟マイルCS(G1)
✨スプリンターズS(G1)
🐴ジャックルマロワ賞(仏G1)
もう既に日本のマイル界に敵は居らず、満を持して「ジャックルマロワ賞」へ目標を定める。この1週間前に、シーキングザ・パールが日本馬初の海外G1制覇(モーリスドギース賞)を果たしていました。
しかし海外は実は日本よりはるかにG1レースが乱立しており、レベルは日本のG3程度という場合も多く、モーリスドギース賞も格下のG1であリました。
従って一流G1である「ジャックルマロワ賞」を制すれば文句なしの初の海外G1制覇と胸を張れるというところでした(シーキングザ・パールの偉業はもちろん素晴らしい快挙です)。
普通、当時日本馬が海外G1へ出走する時は「挑戦」という位置付けが普通でしたがタイキシャトルは違いました。
「日本から来る怪物」既にタイキシャトルは現地ではこう評され、日本から凄いのが来るらしいと既に1番人気確定という異常な事態でした。
確かに出走メンバーに強豪らしい相手はいませんでしたが単勝オッズは「1.3倍」と圧倒的支持を集めゲートが開きます(というか実は僕はこのレースリアルタイムでは見れませんでした)
結果は人気に応えて勝利を見事おさめます。しかし後に藤澤和雄氏はこのレース前の心境についてこう語っています「世界はそんなに甘くない」競馬の世界の厳しさを一番分かっている藤澤和雄氏の偽らざる言葉だと思いました。